国家戦略会議・エネルギー会議

2013年06月08日

エネ比率公募意見9万件 政権交代後閲覧できず 2013年6月8日

エネ比率公募意見9万件 政権交代後閲覧できず 2013年6月8日 07時05分

 将来の原発比率をどうするか、昨夏に政府が実施した「国民的議論」の具体的なやりとりが、ホームページ(HP)で閲覧できない状態になっている。議論に参加した一般市民や有識者からは、大多数が脱原発を訴えた国民の声を軽んじているのではないかと、疑念がわき起こっている。 (小野沢健太)

 閲覧できなくなったのは、国民的議論の特設サイトに掲載されていた意見聴取会の議事録や、意見公募(パブリックコメント)に寄せられた約九万件の意見の全文など。

 内閣官房のHPには、どんな意見が多かったかなど国民的議論の結果をまとめた文書は残っている。

 しかし、一般の人たちが原発とどう向き合うのか述べた内容や、電力会社の幹部が原発は必要とする会社の考えを発表し、会場が紛糾した様子などを記録した生のやりとりは確認できなくなった。

 政権交代により、国民的議論を担当していた国家戦略室が廃止され、戦略室のHPも閉鎖された。内閣官房の担当者は「技術上の問題で特設サイトの内容が内閣官房のページに移せなかった。現在作業を進めており、今後掲載する」と説明。閲覧できなくなって二カ月がたつが、再掲載の時期はいまだにはっきりしない。

 国民的議論の検証会合で、委員を務めた大阪大の小林伝司教授は「現政権にとって(議論の結果が)意に沿わないものであったとしても、国家が行った議論の結果にアクセスできないままにさせていることは、野蛮としか言いようがない」と、国の姿勢を厳しく批判した。

 昨年八月に福島市で開かれた意見聴取会で、脱原発への思いを述べた同市の会社員遠藤義人さん(50)は「国は原発の再稼働に積極的で、被災者の声に耳を傾けようともしない。私たちの発言がなかったことになり、福島が切り捨てられていくようで非常に残念」と話した。

 <国民的議論> 2030年の段階で発電量に占める原発の割合はどの程度がいいかについて、政府は(1)0%(脱原発)(2)15%(3)20~25%-の3案を提示。昨夏、全国11会場で意見聴取会を開き、発表者の7割が0%を求めた。意見公募には約9万件が寄せられ、9割近くが0%案を支持。民主党政権は「30年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」とするエネルギー戦略をまとめた。

fp1100pcgateway2000 at 07:05コメント(0) 

2012年11月23日

原子力委員会//核燃サイクル矛盾棚上げ 総本山失態で政策転換失速 2012年11月23日

核燃サイクル矛盾棚上げ 総本山失態で政策転換失速 2012年11月23日 07時14分

 五月九日、原子力委員会委員長代理の鈴木達治郎(61)が、国家戦略担当相の古川元久(46)を訪ねた。鈴木が米国で研究員を務めていたころ、古川も大蔵省(現・財務省)から米国留学。共通の知人を通じて知り合い、そのときからの付き合いだ。
 鈴木は原子力委で核燃料サイクルのあり方を議論する小委員会の責任者。古川は夏にまとめる新たなエネルギー戦略を議論するエネルギー・環境会議(エネ環会議)の議長。そんな二人がわずか三十分だったが、久々に大臣室で話し込んだ。
 「結論は(使用済み核燃料の再処理と地中処分を組み合わせた)併存になりそうです」
 鈴木はこう切り出し、持論を展開した。いきなりの核燃サイクル中止は、再処理工場を保有する日本原燃の破綻や地元の青森県の猛反発を招く。さりとて使う当てもなく使用済み核燃料を再処理しプルトニウムを取り出せば、米国など国際社会の懸念が強まる。
 古川は「現行の全量再処理はありえないですね」と鈴木の考えに賛同した。
 全量再処理とは、全ての使用済み核燃料を再処理し、原発で再利用すること。政府は、全国の原発から運び込まれる使用済み核燃料は全量再処理し、青森県を最終処分場にはしないと約束してきた。「併存」を選ぶことは原子力政策の一大転換を意味した。
 お互いの意図を確認し、古川は原子力の総本山である原子力委の方針転換をてこに、核燃サイクルの見直しができると確信した。
   ◇  ◇  
 だが、その目算はすぐ狂う。肝心の総本山が議論どころでない事態に追い込まれた。
 五月下旬、原子力委が、電力業界など推進派だけを集めて「秘密会議」を開いていたことが発覚し、大問題になった。
 一応、原子力委は六月二十一日、二〇三〇年時点の原発比率がゼロなら使用済み核燃料は地中に埋める直接処分とし、15%か20~25%なら併存が望ましい-と古川の期待通りの方向性をエネ環会議に示した。しかし、信頼を失った組織の報告は顧みられなかった。古川は政策転換の重要なてこを失い、見直しの動きは失速した。
   ◇  ◇  
 原子力委の報告が使えないとなると、七、八月に全国で開く原発に関する意見聴取会で核燃サイクルの見直しを問いかけにくい。古川はそう感じた。聴取会の会場で配られた資料でも、核燃サイクルのことはほとんど触れられなかった。
 それでも、九月上旬まで、古川が官民混成の六人衆に起草を託した新エネルギー戦略の原案には「核燃サイクル見直し」はきっちり残っていた。だが、原案が経済産業省などに渡り始めると、内容は核燃サイクル施設が立地する青森県と六ケ所村にも伝わり、反発が強まっていく。
 新戦略が発表される一週間前の九月七日には、六ケ所村議会が政府への意見書を全会一致で可決。再処理から撤退するなら、村内の使用済み核燃料を搬出するよう求めた。六人衆の一人は「核燃料サイクルの撤回はおろか、政策の見直しすら許されない雰囲気だった」と語った。
 政府が最終決定した新戦略は、原発ゼロを目指すのに、原発とは切っても切れない核燃料サイクルは維持-。古川自身が「原発賛成派、反対派の双方からたたかれた」と評すような矛盾した内容へと変わっていた。 (敬称略、肩書は当時)
 <核燃料サイクル> 原発で出る使用済み核燃料から、プルトニウムを取り出して混合酸化物(MOX)燃料に再生し、原発や高速増殖炉で再利用する計画。日本ではこれまで10兆円近く投入したが、循環の輪はいまだに完成していない。
 新戦略で、高速増殖原型炉もんじゅについては成果をとりまとめた後に「研究を終了する」としたが、日本原子力研究開発機構は10年間程度運転するとの案を・・・

fp1100pcgateway2000 at 07:14コメント(0) 

2012年11月16日

原発ゼロ目標、言及なし 11年度版エネルギー白書 2012年11月16日

原発ゼロ目標、言及なし 11年度版エネルギー白書 2012年11月16日 09時02分

 政府は16日、2011年度版のエネルギー白書を閣議決定した。東電福島第1原発事故を教訓に「エネルギー政策をゼロベースで見直す」としたが、9月に決めた原発ゼロ目標を掲げるエネルギー・環境戦略には言及しなかった。
 経産省は「白書はことし7月末ごろまでの動きを記述対象としているため」と説明するが、現政権の原発政策の核心部分が抜け落ちた印象は否めない。
 白書は、震災や原発事故で「エネルギーの安定供給体制の脆弱性や、原子力の安全確保に関する課題が浮き彫りになった」と指摘。電力需給が逼迫した際に産業への影響を回避する方策や、災害時の石油製品の供給体制などを課題として・・・

fp1100pcgateway2000 at 09:02コメント(0) 

2012年10月19日

もんじゅ 年末中間報告 戦略具体化へ工程表 2012年10月19日

もんじゅ 年末中間報告 戦略具体化へ工程表 2012年10月19日

 政府は十九日、関係閣僚らによる「エネルギー・環境会議」(議長・前原誠司国家戦略担当相)を開き、二〇三〇年代に原発ゼロを目指す「革新的エネルギー・環境戦略」を具体化するための工程表をまとめた。工程表には、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の研究計画の策定に向け、年末までに中間報告を出すことを盛り込んだ。また、内閣府原子力委員会の廃止を含めた見直し作業を、十月末から有識者を交えた検討会合で行うことを明記した。
 会議では、工程表の中心となる原子力政策について、(1)もんじゅなど核燃料サイクル(2)原子力施設の立地地域対策の強化(3)国際社会との連携-などの項目ごとに検討。使用済み核燃料の処分問題に関し、関係自治体との協議に向けた調整を今月中に始めるとした。
 また、建設中の大間原発(青森県)や島根原発3号機(島根県)だけでなく、計画段階の地域を含めた自治体との協議にも着手。再生可能エネルギーなどへの構造転換や経済支援策を話し合う。・・・


fp1100pcgateway2000 at 15:30コメント(0) 

原子力委を見直し、廃止含め年内に結論 政府が工程表 2012/10/19

原子力委を見直し、廃止含め年内に結論 政府が工程表 2012/10/19 1:30

 政府のエネルギー・環境会議(議長・前原誠司国家戦略相)が19日にまとめる原子力政策に関する工程表が18日、明らかになった。核燃料サイクルを含む原発政策を担ってきた内閣府の原子力委員会について組織を見直すための会議を10月中にも設置することを明記。年内に廃止を含めた結論を出す方針を示した。
 工程表には11月中に今後のエネルギー政策に関する協議を政府と原発の立地自治体が始めることも盛り込んだ。12月中に文部科学省が「原子力に関する人材や技術の維持・強化策」をつくるなど各省庁が年内にまとめるべき政策を列挙した。・・・

fp1100pcgateway2000 at 01:30コメント(0) 
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